【ネタバレ】『LOU/ルー』【ネトフリ独占配信】 あらすじ考察感想評価
『LOU/ルー』ネトフリ独占配信決定!
『LOU/ルー』ネトフリ独占配信です!!
壊滅的な嵐。誘拐された少女。彼女の母親(Jurnee Smollett)は、謎めいた隣人(Allison Janney)と協力して誘拐犯を追い詰める…。
退役軍人であったり元スパイであったりする男性が主役の映画は数多く存在し、中には類似の背景を持つ女性キャラクターが登場するものもありますが、メインに女性を据え、実の息子と激しいバトルを繰り広げる作品は目新しく、おかげでアクションシーンも新鮮味を感じます!
「LOU/ルー」のネタバレ感想・考察
【ここからは物語の核心を含むネタバレとなります。閲覧される場合はご注意ください。】
※ただ、このネタバレは本作品を観た管理人が解釈して内容を述べ、映画の断面を捉えてるに過ぎません。興味の沸いた方は是非本編をご覧くださいませ。
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ある嵐の日、元CIA職員であるルーのもとへ、夫に娘を誘拐されたという若い女性・ハンナが慌てた様子でやって来ました。
ハンナの夫・フィリップはルーの息子です。元特殊部隊員である彼が暴力的な犯罪者となってしまった原因は自分にあると考えているルーは、母親としての責任を果たすべく、ハンナの娘であり自身の孫でもあるヴィーの救出に向かいます。
そうしてなんとかヴィーを取り戻すことに成功したルーは、自分に対して激しい憎悪を向けてくるフィリップと戦うことになりますが、果たしてその勝敗は・・・?!
四方を海に囲まれたとある小さな島の、森の中に建つ家に、ルーという名前の年配の女性が住んでいました。
大型犬のジャックスと共に淡々と日々を送っている彼女は、まだ幼い娘を1人で育てている女性・ハンナに近所にある家を貸しています。
ただし、ルーとハンナの関係はそれほど親しいとは言えません。それどころかハンナは、近寄り難い雰囲気があり、娘のヴィーに対しても厳しい物言いをするルーのことをどうにも苦手だと感じているようです。しかしルーの方は、2人の前ではそっけない態度を取りながらも、彼女たちのことを陰ながら見守っているような素振りを見せていました。
ハンナはあずかり知らぬことでしたが、実はルーと彼女たち親子との間には、単なる大家と店子以上の深い繋がりがありました。
それが判明するのは、島が激しい嵐に見舞われたある晩のことです。
その日の昼間、ルーは狩猟期間外であるにもかかわらず鹿を仕留めたり、銀行で預金を全額引き出したりと不可思議な行動をとっていました。
ルーはさらにその足でハンナのもとへと向かい、明日必ず家賃を払いに来るよう伝えてから帰宅すると、今度は雨の中スコップで地面を掘り始めます。
やがて地中から出てきたのは、蓋に人面獣身像が描かれている、さほど大きくはない箱でした。中には古びた写真やロールフィルム、アラビア文字で書かれたらしき文章がところどころ黒く塗られて隠されている書類などが入っており、ルーはそれらをすべて燃え盛る炎の中へとくべてしまいます。またルーは解体した鹿の肉と先程下ろしてきたお金を冷凍庫へ入れ、銃のチェックを済ませた後、静かに遺書をしたためました。
それから壁が血で汚れないようシートを張った一角で自らの喉元に銃口を当て・・・たその時です。取り乱した様子のハンナが、夫・フィリップにヴィーが攫われてしまったと駆け込んできます。
実はフィリップはルーの息子で、かつては特殊部隊の一員だったものの従軍中に罪を犯し、現在は指名手配される身となっていました。ハンナはそんなフィリップから暴力を振るわれており、ルーが素性を隠して彼女とヴィーのそばにいたのは、2人を息子から守るためでした。ルーは、フィリップが情緒不安定で攻撃的な人物になったのは、自分がCIAに所属していたことで幼い彼に辛い経験をさせてしまい、その結果心に深い傷を負った所為だと考えていたのです。
素早く支度を整え、吹き荒れる嵐の中孫娘の奪還に向かったルーは、紆余曲折を経て無事ヴィーを助け出した後、母親に対する恨み・憎しみを募らせたフィリップと対峙します。
元CIA職員と元特殊部隊員が繰り広げる激しい戦いは満身創痍となった2人が諸共に海へ沈むという決着を迎え、ハンナとヴィーはルーの遺言に従って引き取ったジャックスを連れて島を離れ、新天地へ向かったのでした。
本作の特徴は、なんと言っても主役が年配の女性であるという点です。
退役軍人であったり元スパイであったりする男性が主役の映画は数多く存在し、中には類似の背景を持つ女性キャラクターが登場するものもありますが、メインに女性を据え、実の息子と激しいバトルを繰り広げる作品は目新しく、おかげでアクションシーンも新鮮味を感じます。
また、ルー役を務めたアリソン・ジャネイさんの演技が素晴らしく、これまで数々の修羅場をくぐり抜けてきたのだろうなと思わせる迫力に満ちた表情や身のこなしには惚れ惚れしてしまいます。