「リゼロ」ヴィンセント・ヴォラキアは、神聖ヴォラキア帝国の第77代皇帝です。
プリスカとも争った選定の儀、セシルスやチシャ、アラキアとの関係性、陽剣を抜かない理由、ヴォラキア皇帝から降ろされた原因など、リゼロのヴィンセントを詳しくご紹介します。
『リゼロ』ヴィンセント・ヴォラキアの基本プロフィール
名前 | ヴィンセント・ヴォラキア |
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立場 | ・神聖ヴォラキア帝国第77代皇帝 ・プリシラの兄 ・本名はヴィンセント・アベルスク |
特徴 | ・凄まじい謀略家 ・知性と為政者としての資質に優れる ・マイクロトフとも既知 ・ルグニカ王国王族滅亡時点で在位七年、二十代半ば ・背丈はスバルよりやや高い ・体格は細め ・すらりと伸びた長い手足 ・サーベルのような刀身の細い剣 ・上等な貴族風の装い ・目を奪われるほど整った顔立ち ・黒髪 ・凄まじい覇気と威圧感を伴った眼光 ・プリスカを愛している |
『リゼロ』ヴィンセント・ヴォラキアとは?ヴォラキア帝国第77代皇帝
「選定の儀」で選ばれた第77代皇帝
ヴィンセントは、「選定の儀」を経て神聖ヴォラキア帝国の第77代皇帝の座に就いた人物です。
前皇帝のドライゼンの子供達の中でも際立って優れた人物であり、同じく特異な才能を有していた妹のプリスカのことを親愛の情を持って可愛がっていました。
宰相ベルステツのクーデターにより皇帝の座を追われると、家名のアベルスクから取って「アベル」と名乗ります。
『リゼロ』ヴィンセント・ヴォラキアの性格・人物像
深謀遠慮の謀略家
ヴィンセントは深謀遠慮の性質を持つ稀代の謀略家であり、同時に極めて優れた為政者です。
ヴォラキア国民を従え畏怖せしめる威圧感を持ち、知性に優れ文学にも通じ、ヴィンセントの治世下は歴代のヴォラキア皇帝の中で最も平穏な時代になったと評されていました。
理不尽な世界の破壊を目論む
また、ヴィンセントは理不尽な世界の破壊を目的としている人物でもあります。
理不尽に対抗するため、有能な人物を過去に因縁に囚われずに採用する方針を採っており、それ故に宰相ベルステツや星詠みウビルクなど反乱分子でさえも自らの側に置いていました。
観覧者の存在を把握しているため、ストライド・ヴォラキアが残した何かをヴィンセントは手にしているのかもしれません。
『リゼロ』ヴィンセント・ヴォラキアのセリフ・口癖
ああ、そうだ。余は三度は言わぬ。そう言ったな。
『おお、罪深き反逆者よ!月も星も顔を背けるほどにおぞましく仄暗い咎人よ!』
その閉じた瞼の裏に、己が欲するものを描け。己が望みを語れぬものに与えられるものなどない。怠惰な豚に、くれてやる餌などないのだ!
『リゼロ』ヴィンセント・ヴォラキアはどうなる?残された伏線の考察と最期
陽剣ヴォラキアを抜かない理由
ヴィンセントが血命の儀において陽剣ヴォラキアを抜かなかった理由は、抜けなかったためと思われます。
ヴィンセントは、宰相ベルステツから陽剣ヴォラキアを見せることを事あるごとに求められており、この小言を遠ざけるためにはプリスカの命を奪う以外に方法はないと言及しています。
そして、城塞都市グァラルの都市庁舎でプリシラと再会した際には、「何度陽剣を抜いたのか」と厳しくプリシラを詰める場面がありました。
また、水門都市プリステラでシリウスと対峙した際、プリシラが陽剣の輝きを維持できない場面も描写されてもいます。
これらのことから、一度陽剣を抜いて陰ってしまうと、次に抜くまでに時間が必要となる可能性が高く、この結果ヴィンセントは陽剣を抜きたい場面で抜けないことが起きてしまっているのではないかと考えられます。
水晶宮の「2発、無理をすれば3発」とは?
ラインハルト達が神聖ヴォラキア帝国を訪れた一連の出来事の最期において、ヴィンセントはラインハルトにつけた服従の首輪からマナを徴収し、水晶宮から「2発、無理をすれば3発」との返答を受けています。
水晶宮の精霊の正体は四大精霊の一角「ムスペル」だと考えられ、これは切り札となる攻撃方法の充填数だと考えられます。
「星詠み」とは?
「星詠み」とは、剣奴孤島ギヌンハイブでアルと面識のあるウビルクのことです。
帝国の明日を視ることのできる能力を持っているとされ、ヴィンセントへの反乱の動きを予知したことで信頼し、水晶宮に居場所を与えることとなりました。
『姿隠し』とは?
「姿隠し」は、歴代皇帝のために残された三つの至宝の一つです。
水晶宮の皇帝の座には、バドハイム密林に接するヴォラキアの東端に転移する仕掛けが用意されており、そこにある歴代ヴォラキア皇帝の墓とされる場所に、次の三つの至宝が埋められています。
- 魔造具:指輪
- 姿隠し:姿を見えなくするミーティア
- 短剣
『リゼロ』ヴィンセント・ヴォラキアの主な活躍
リゼロ外伝「紅蓮の残影」ヴィンセント・ヴォラキアの活躍
プリスカとシャトランジ盤で遊ぶ
ヴィンセントは選定の儀が始まることを予見すると、妹のプリスカの屋敷に赴きます。
プリスカにシャトランジ盤で勝利した後、選定の儀が始まることを教えました。
選定の儀が始まり、ラミアに包囲網を敷かれる
帝都で陽剣によって資格者が厳選され選定の儀が開始されると、大本命であるヴィンセントはラミアを中心とした包囲網を敷かれ、居城を囲まれる事態となってしまいます。
この時点でヴィンセントはチシャ・ゴールドとセシルス・セグムンドを手に入れており、圧倒的大軍の包囲網に対して、セシルスに望みの刀を与え、一人で包囲網と対峙させました。
プリスカとの共謀でラミアを撃破
セシルスが単独で大軍を相手取る中、ヴィンセントはチシャと森の中を移動してプリスカと遭遇します。
ヴィンセントとプリスカ、チシャとアラキアが戦闘を開始しますが、実は裏でヴィンセントとプリスカは手を結んでおり、狙い通りにラミアに魔石砲を撃たせ、事前に用意していた四大精霊の一角ルスペルを精霊喰らいアラキアに捕食させて防がせました。
この攻防を合図に事前に調略していたバルトロイが説得した九人の脱落者達にラミアを裏切らせ、一気に戦況をひっくり返して勝利を得ます。
アラキアを自陣営に引き入れる
さらに、ヴィンセントは魔石砲を防いで動けないアラキアの側に向かい、アラキアの動きに報いるため、選定の儀においてプリスカの命を救う策を伝えます。
この結果、チシャとアラキアによってプリスカは仮死状態となり、選定の儀はヴィンセントの勝利で終了、プリスカは歴史上は命を終えたこととなり、新たにプリシラとしての人生を歩んでいくこととなります。
アラキアはヴィンセントの配下に降ることとなり、後に九神将の弐となりました。
リゼロ外伝「赫炎の剣狼」ヴィンセント・ヴォラキアの活躍
剣奴孤島制圧に2,000人の討伐隊を派遣
ヴィンセント・ヴォラキアの皇帝即位を祝した催事が行われていた剣奴孤島ギヌンハイブにて、剣奴による革命運動が起こり、上級伯の身柄の代わりに剣奴孤島の独立と剣奴の解放が求められます。
しかし、ヴィンセントは交渉には一切応じず、500人の剣奴がいる剣奴孤島に対し、2,000人規模の討伐隊を組織、九神将の参、オルバルト・ダンクルケンを討伐隊長として派遣しました。
剣奴孤島の解放に、剣奴の一名が貢献したことを報告されると、ヴィンセントは褒美を取らせよとしますが剣奴はこれを固辞します。
リゼロ外伝「Before Memories」のヴィンセント
プリシラ確保の指令を出す
剣奴孤島でプリシラの発見情報が届くと、ヴィンセントは九神将の一人ゴズ・ラルフォンに、プリシラの確保の指令を出します。
ヴィンセントはプリシラを愛していますが、ヴォラキア皇帝という立場でもあり、特に宰相ベルステツの疑いの目を回避するため、皇帝としての指令を出さざるを得なかったのでした。
リゼロSS「狼の国/弱者死すべし慈悲はないZERO」のヴィンセント
「白雪公」ガオラン・ペイシットを撃破
各地で同時に反乱が起きて九神将を派遣していく中、「星詠み」ウビルクが水晶宮に現れ、反乱の目的と手薄になった水晶宮に「白雪公」ガオラン・ペイシット上級伯が攻撃を仕掛けてくることを伝えてきます。
宰相ベルステツの対策案を採用し、ズィクルとロウアンを用いて反乱を完全に鎮圧すると、予言された場所、時間共に正確であったことから、ヴィンセントはウビルクの貢献を評価、水晶宮に居場所を与えました。
リゼロEX「流血の帝国外交」のヴィンセントの活躍
マイクロトフとラインハルトを使者にすることを条件として提示
ルグニカ王国は王族が滅亡すると、ヴィンセント帝国との休戦協定を結ぶために会談の機会を設けます。
この時、ヴィンセントはマイクロトフとラインハルトをルグニカ王国からの使者に入れることを条件として提示しました。
マイクロトフ達がヴォラキア帝国に到着すると、ヴィンセントは水晶宮の謁見の間で対応、マイクロトフからの要請を聞き届けます。
バルロイと共謀して反乱を演出
ヴィンセントは、九神将のバルロイ・テメグリフと共に帝国内部の反乱分子を鎮圧する謀略を立てており、その流れでルグニカからの使者を利用します。
ラインハルトが動いたことで水晶宮が鼓動すると、確認するためにヴィンセントは広間へと向かい、状況が混乱するなかで「マグリッツァの断頭台」の一節を使ってユリウスに状況を知らせ、ラインハルト、ユリウス、フェリスに自分の身柄を拐わせて水晶宮を脱出します。
水晶宮に凱旋し不可侵協約を締結する
ルグニカの騎士三人に護衛されたヴィンセントは、無事に水晶宮に帰還、目論見通りに内部の反乱者を炙り出すことはできましたが、ホルストイ上級伯を身代わりに立てられ、狙っていた宰相ベルステツは逃してしまう結果となりました。
九神将だけが残った広間で、ヴィンセントは謀略の全貌を知っていたのは命を落としたバルロイだけだと共有、多くの九神将が謀略の一部しか知らされていなかったことが明らかになります。
また、ラインハルトにつけていた「服従の首輪」には力を吸い出す機能がついており、ヴィンセントがモグロ・ハガネに確認を取ると、水晶宮が「二発、無理すれば三発」放てる状態だと判明しました。
リゼロ7章「狼の国」のヴィンセント
歴代皇帝の墓跡からアイテムを入手
クーデターを起こされたヴィンセントは、皇帝の座のワープを起動してバドハイム密林の東端へ移動、大瀑布に接する丘にある歴代皇帝の墓跡を訪れ、墓石の下から「姿隠しのマント」「魔造具の指輪」「サーベル」の三つの至宝を取り出しました。
スバルに剣狼のナイフを与える
機が熟すまでの間、ヴィンセントは刺客から逃れるために森の中の草原にキャンプ跡を囮にして身を隠します。
そこにナツキスバルが現れると、想い人のレムのために命を張る姿に興が乗り、レムの居場所が逆方向である想定を教えると同時に、剣狼の家紋のついたナイフを施しとして与えました。
この時、ナイフのお返しとして、森の中に強弓を放つ狩人がいることを教えてもらいます。
自らシュドラクの民の集落へ向かう
スバルと分かれたヴィンセントは、狩人に警戒しながら、シュドラクの民の元へ向かうため森を散策していきます。
シュドラクの民が仕掛けた罠を発見すると、わざと発動させ、その場に現れたクーナに集落に連れていくよう命じました。
「血盟の儀」を受ける
シュドラクの民の集落に到着したヴィンセントは檻の中に入れられ、同じく捕まってきたスバルと再会します。
ヴィンセントはシュドラクの民の若き族長ミゼルダに「血命の儀」を受けることを伝え、スバルと共にエルギーナと対峙、これに勝利してシュドラクの民に認められました。
スバルが意識を失った後は、薬の効果で朦朧とするスバルからヴォラキア軍の陣地の情報を取得し、ミゼルダとレム奪還作戦を練り、実行に移します。
スバルが目覚めた後は、助からないと見たスバルに本名を教えて顔を見せますが、レムの治癒魔法がスバルを助けると、それであれば皇帝の座を取り戻すのに付き合ってもらうと空に宣言します。
スバルを一度城塞都市グァラルに向かわせる
目覚めたスバルはレムとルイを連れてシュドラクの民の集落を出ると主張、ヴィンセントは状況の厳しさをスバルに理解させるため、城塞都市グァラルで帝国兵に襲われることを知りながら、スバル達を送り出しました。
ヴィンセントの予想通り、スバル達はグァラルでトッド達の攻撃を受け、ヴィンセントが指示していたクーナとホーリィに間一髪で助けられて集落に戻ってきます。
ヴィンセントは城塞都市グァラル陥落を考えており、スバルが連れてきたグァラルの商人フロップから抜け道の情報を得ようとしますが、一切の血が流れることに抵抗を示すフロップに埒が開かない状態となってしまいました。
そこにスバルが女装を用いた「無血開城」計画を提案、実際にナツミ・シュバルツを見ると、ヴィンセントも計画の有効性を理解してスバルの献策を採用します。
スバルの献策で「無血開城」を実現
踊り子に扮装したヴィンセントは、女装したスバル、フロップ、タリッタ、クーナを伴って正面から城塞都市グァラルの城門を潜ります。
街での公演が評判となって二将ズィクルが駐屯している都市庁舎に呼ばれると、見事な舞で帝国軍の心を奪い、ズィクルから剣を受け取り、そのままタリッタ、クーナと共にその場を制圧して無血開城を成立させました。
ズィクルは元々がヴィンセントを尊敬していた人物であり、ヴィンセントはズィクルを通じて即座に城塞都市グァラルを掌握します。
アラキアによる襲撃を受ける
しかし、腰を落ち着ける暇もなく、城塞都市グァラルに九神将の「弐」アラキアがヴィンセントを狙って到着、たった一人で状況を一変させ、ヴィンセントを守ったミゼルダも深手を負う事態となります。
アラキアは誤解の末に唆されて行動に移していましたが、ヴィンセントが説明する隙も与えずに攻撃を続け、絶体絶命の窮地に立ってしまいました。
ここに間一髪でプリシラとアルが到着、プリシラによってアラキアが制圧されることとなり、事態は一応の解決をみます。
プリシラと再会する
ヴィンセントはプリシラの目的が自分を助けることだと理解しますが、その条件として九神将の一人を味方につけることを提示されます。
スバルやクーナ、ズィクルなど主要関係者を集めて円卓会議を開くと、現在の戦いの勝利条件はより多くの九神将を味方につけることだと説明、味方につく可能性のある九神将の中で、現状最善な相手が魔都カオスフレームにいるヨルナ・ミシグレであると共有しました。
カオスフレームに向かう
ヴィンセントは、ヨルナを味方につけるためにスバル、アル、タリッタ、ミディアムをお供に、竜車に居合わせたルイを伴ってカオスフレームへと向かいます。
ヨルナとの接触はスバル達が成功しますが、既にチシャ・ゴールド、オルバルト・ダンクルケンの二人の九神将に加え、「星詠み」ウビルクがヴィンセントの動きを読んでカオスフレームに入ってきており、混沌が予期される事態となりました。