「呪術廻戦」宿儺のまとめページです。
宿儺は、千年前の平安の時代に「呪いの王」として君臨していた人間です。死後呪物となり、虎杖に受肉したことで世界に再臨しました。
宿儺のモデル、計画と伏黒の関係性、虎杖との縛りで設けた「契闊」の意味、裏梅との関わりなど、呪術廻戦の宿儺を詳しくご紹介します。
『呪術廻戦』宿儺の基本プロフィール
名前 | 宿儺 |
---|---|
立場 | 呪いの王 |
『呪術廻戦』宿儺とは?
千年以上前に実在した人間「呪いの王」
宿儺は千年以上前に実在した人間であり、腕が4本、顔が二つあった「呪いの王」です。
千年前の呪術全盛の時代に術師が総力を上げて挑むも敗北、宿儺の名前を冠し、死後も二十本の指先が死蝋として特級呪物となって残り、千年後の時代にも影響を及ぼす存在となりました。
趣味は食べることであり、その趣味を満たす術に長けた裏梅が宿儺の配下として千年前から仕えています。
『呪術廻戦』宿儺の強さ|術式
通常、術式が持つ特性は一つのみですが、宿儺の術式は「斬撃」と「炎」の二種類が確認されています。
「斬撃」の解・捌、「炎」の「■」の三種類の攻撃を相手に合わせて使い分け、宿儺の術式を前に刹那でも耐えられた存在は少ないほどの威力を誇っています。
解(カイ)
「解」は、宿儺の斬撃の通常斬撃です。呪力のない者や特別ではない術師や呪霊であれば、「解」で相手に抵抗する時間を与えることもなく撃破することができます。
捌(ハチ)
「捌」は、相手の呪力量や強度に合わせて刃を調節し、一太刀で相手を断つ斬撃を放つ技です。魔虚羅を屠ることのできる条件を満たしていると言及されており、その威力は絶対防御を誇る五条悟以外のほとんどの存在を消滅させることが可能と思われます。
■
■は、「開(フーガ)」の言葉とともに使用し、矢のような形状にして放つ炎の呪術です。解と捌については、千年前の文献を漁れば呪術界側でも把握することができますが、炎の「■」はその存在を特定できるかは明らかになっていません。
反転術式
宿儺は反転術式を使用することも可能です。瀕死の伏黒を治癒したり、虎杖の失われた腕や心臓を復元したりできるレベルの術式に昇華されています。
領域展開「伏魔御厨子」
宿儺の領域展開「伏魔御厨子」は、他の術師の領域展開とは隔絶したレベルにあります。
通常、領域展開は結界で範囲を閉じそこに生得領域を顕現させますが、宿儺の「伏魔御厨子」は結界で世界を分断することなく生得領域を展開する神業を実現しており、相手に逃げ道を与えるという「縛り」による術式の底上げ効果もあり、必中効果範囲は最大半径200mと広範囲に及びます。
この必中効果範囲内について、呪力があるものには「捌」、ないものには「解」が伏魔御厨子が消えるまで浴びせられ続け、渋谷事変では魔虚羅以外の全ての物質が消え失せる結果となりました。
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宿儺のモデルは「野見宿儺」か?
宿儺のモデルは「野見宿儺」である可能性があります。野見宿儺は「日本書紀」に登場する人物であり、この子孫が菅原家、五条家となっていきます。呪術廻戦は伏黒の「十種影法術」が「先代旧事本紀」と関連するように、史書を参考に術式や人物が形成されている節があり、宿儺の存在も日本を代表する史書「日本書紀」に基づいている可能性があります。
菅原家、五条家との関係性
野見宿儺の末裔が菅原家となり、そこから派生して公家となった五条家が誕生しています。作中では平安の時代に宿儺は実在した人物として描かれているため、宿儺が菅原家、五条家と深い関わりがある存在であるならば、その正体は日本三大怨霊である「菅原道真」である可能性も高そうです。
菅原道真は、学問、厄除けの神様として有名ですが、死後に怨霊化した逸話が残っており、この点も死後呪物化した宿儺と共通しています。
存在した時代が一致し、血縁の関連性が高く、時代を象徴する人物であり、死後怨霊(呪物)となったなど、宿儺と菅原道真は共通点が極めて多い点も「宿儺=菅原道真」説を強力にしています。
この場合、五条悟や乙骨憂太は宿儺の子孫にあたるため、二人が特級術師として隔絶した強さを持っていることにも納得できます。
梅と菅原道真の深い縁
また、宿儺には平安の時代から仕える「裏梅」という存在がいますが、菅原道真と梅も非常に深い関係性があります。
和歌や漢歌に通じていた道真は生涯に渡って多くの詩を残していますが、梅の花に関連するものが多く残されており、京での藤原氏との権力闘争に敗れて太宰府に流された後も、その無念さを梅の花と共に詠みあげていました。
菅原道真と梅の花の深い関係性からも、裏梅という名前は「菅原道真=宿儺」説を後押しするものでしょう。
宿儺の計画とは?
宿儺は、虎杖の中学校で受肉した際には「鏖殺」を企んでいましたが、少年院の外で伏黒の「十種影法術」を見た後は態度を変えており、伏黒を中心とした計画を進めていくようになりました。
渋谷事変で裏梅と再会した時に「復活も近い」と言及していますが、全ての宿儺の指を虎杖に取り込ませても体の支配権を奪えないことは既に明らかになっており、宿儺の進めている計画は、伏黒による宿儺復活だと考えることができます。
伏黒に期待しているのは「蘇生」の可能性が高い
伏黒の「十種影法術」は、「先代旧事本紀」にある十種の神器「十種神宝」が元になっている可能性があり、この十種の神器を全て集めて「布瑠の言」を唱えることによって、死者蘇生ができると逸話が残されています。
宿儺が菅原道真であれば当然この史書も把握している可能性が高く、伏黒が十種の式神を全て調伏させたタイミングで「契闊」を唱えて虎杖の体を支配し、何らかの状況を利用して自らの蘇生をさせるというのが宿儺の計画だと思われます。
虎杖の「契闊」に関連する誰にも害を及ぼさないという縛り
宿儺は虎杖との「契闊」に関わる縛りをもうけた際、虎杖の体を支配している数分間は誰にも手を出さないという項目を受け入れています。
通常、宿儺に対して何らかの条件を求めることは極めて難しいと渋谷事変での美々子&菜々子においても明確にされていますが、宿儺が虎杖の条件を呑んだのは、これが自身の完全復活という極めて重大な出来事だったためだと思われます。
また、「危害を加えない」という点も、宿儺の目的は伏黒による自身の死者蘇生だと思えば承諾するのに障害はなく、「宿儺の計画=伏黒による完全復活説」を後押しします。
伏黒の「不平等に人を助ける」という信念を利用する
また、伏黒に自身の死者蘇生をさせるにあたって、「宿儺の復活=世界の破滅」に近いものとなるため、その判断を伏黒にさせるのは極めて難しいです。
しかし、伏黒は「不平等に人を助ける」という信念があり、自らが善人だと判断した人物に対しては、リスクを犯しても助けようとする姿勢があることが既に示されています。
つまり、伏黒は状況次第では世界よりも自分の大切な仲間を選ぶという性質があるため、例えば現在新田新によって状態保存されている釘崎、また津美紀や虎杖、呪術高専の仲間達を利用すれば宿儺への死者蘇生をさせられる可能性は十分にあるでしょう。
または、伏黒が釘崎蘇生に動いた際に、契闊で虎杖の体を支配して術式の対象を自分に向けさせるという手段も考えられます。
魔虚羅への「味見」発言は戦いを予定しているから
渋谷事変では魔虚羅と対峙した際に「味見といったところか」と発言していますが、この発言は将来的に完全体となった魔虚羅との戦いがあると宿儺が予期しているために出てくる言葉だと思われます。
伏黒による死者蘇生で完全復活した場合、虎杖との縛りも消えているため、宿儺が呪術師達と戦闘に入るのは必然であり、その場合、十種の式神を調伏し、魔虚羅も他の式神の術式と力を引き継いだ状態になっていると思われるため、宿儺vs完全体魔虚羅の構図が生まれる可能性は高く、故に「味見」と発言したものと思われます。
二十本の指を集めて完全体としての復活か
渋谷事変では、宿儺の指を集めてきた美々子&菜々子、漏瑚に対して宿儺は「礼」をする姿勢を見せました。このことから、復活するにしても宿儺は二十本の指を集めることが必要であると分かります。
ただ、二十本の指を集めて完全体の宿儺として復活された場合、五条悟や伏黒恵、虎杖悠仁でも撃破できるかどうか疑わしく、選択肢としては二十本集めて段階で虎杖死亡、もしくは現状虎杖の中にある十五本以上の指を与えないになりますが、縛りで「縛りを忘れる」とされ、呪術師側には宿儺の計画が漏洩していないため、この対策を取ることも難しいです。
結果、完全体での宿儺復活は可能性が高そうであり、呪術側に求められるのはそうなった場合の対応策、撃破する力もしくは封印する方法の用意となるでしょう。
『呪術廻戦』宿儺の主な活躍
呪術廻戦「高専入学編」の宿儺
虎杖に受肉して現世に復活
1000年前の平安の時代に「呪いの王」として君臨していた宿儺は、死後呪物となり、20本の指に魂を切り分けていました。その中の一つが虎杖に受肉すると、宿儺が世界に再臨します。
1000年ぶりの世界を見渡して良い時代になったと感じた後、妖しく嗤い、その破壊衝動を発露させようとしましたが、体の支配権を虎杖から奪取することができておらず、すぐに奥に引っ込めさせられてしまいます。
その後五条が到着すると、虎杖が宿儺の器であることを確かめるため1分だけ宿儺に入れ替わることとなり、この間に宿儺と五条が全力で戦闘、指1本分の力しかない宿儺は五条を仕留められず、勝利できぬまま戻ることとなりました。
五条に宣戦布告
呪術高専の中に入った後、宿儺は虎杖の体の一部に口を開き、たまに会話に入り込んでくるようになります。
五条を倒せなかったことに憤りを覚えていた宿儺は、虎杖の肉体を手に入れたら、真っ先に五条を処理すると宣言し、二人の間で因縁が生まれました。
呪術廻戦「呪胎戴天編」の宿儺
少年院で虎杖と入れ替わり特級呪霊を撃破
特級呪霊が発生した少年院で虎杖に体を入れ替えられた宿儺は、特級呪霊の方が敵対してきたため、仕方なく対処することになります。
反転術式が即座に欠損していた両手を治癒し、領域展開「伏魔御厨子」を発動、虎杖と伏黒を圧倒した特級呪霊相手に一瞬で勝利、特級呪霊の体内にあった三本目の指を回収して飲み込みました。
役割を終えたと考えた宿儺でしたが、虎杖がすぐに体に戻ってこられないことが分かると、満面の妖しい笑みを浮かべて外に出ていきます。
伏黒に楽しみを見つける
少年院の外で伏黒と出会った宿儺は、機嫌がよく会話を楽しみます。
また、虎杖が戻ってこられないように心臓を破壊、その上で伏黒との戦いをはじめました。
宿儺は伏黒の術式を見て「なぜ特級呪霊相手に逃げたのか」と問いかけますが、伏黒が出す式神のうち、大蛇を破壊、鵺を破壊寸前まで追い込みました。
追い込まれた伏黒が奥の手を出す直前、宿儺から虎杖に体の支配権が変わり、宿儺は生得領域に戻ることとなります。
生得領域で虎杖に「縛り」を与えて蘇生
生得領域に戻った宿儺の元に、倒れた虎杖が現れます。
宿儺は伏黒を見て「近いうちに面白いモノが見れる」と考えており、虎杖を利用してその面白いモノを見ようとしていました。
条件を飲めば生き返らせても良いと虎杖に相談、虎杖との間に「縛り」を設けることを提案します。
- 宿儺が「契闊」と唱えたら1分間体を明け渡す
- この約束を忘れる
- 1分間は誰も殺さない、傷つけない
虎杖は無条件での蘇生を求めて意見が対立、生得領域の中で戦うこととなり、宿儺が勝利したことで上記の「縛り」で虎杖が蘇生、高専で復活することとなります。
呪術廻戦「幼魚と逆罰編」の宿儺
真人と一緒に虎杖を爆笑する
宿儺は高校内で虎杖に呼ばれ、体を譲り受ける代わりに順平の治療を依頼されます。
破格な好条件でしたが、宿儺は依頼を受け入れず、変わりに惨めで無力な虎杖と順平を真人と一緒にゲラゲラと爆笑しました。
またこの時、虎杖との間で結んだ「縛り」が有効となっており、生得領域での会話を忘れていることを確認しています。
魂に触れた真人を攻撃
虎杖と真人の戦闘になると、真人が虎杖を通じて魂に触れてきたため、威圧した後、二度目はないと忠告します。
しかし、真人の領域展開の中に虎杖が入ってきたことで、無為転変が虎杖に自動発動、真人が宿儺の魂に触れてしまったことで真人を攻撃、深手を与えました。
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呪術廻戦「起首雷同編」の宿儺
伏黒が領域展開を発動したことを喜ぶ
宿儺は、宿儺の指を取り込んだ呪霊から、戦う伏黒の状況を観察していました。
伏黒が奥の手を出すのをやめ、領域展開を発動させて特級呪霊を撃破すると、その成長ぶりを見て大喜び、生得領域の中で「いい、それでいい」と微笑みました。
4本目の指を取り込む
特級呪霊、呪胎九相図をそれぞれ撃破した後、虎杖、釘崎、伏黒が集合します。
伏黒は「宿儺の指」を虎杖に渡そうとしましたが、受け取ろうとした虎杖の手から宿儺の口が開き、4本目の指を取り込むことに成功しました。
虎杖に受肉がきっかけで指が目覚めたことを伝える
高専に戻ると、虎杖だけに、虎杖に宿儺が受肉したことが契機で、他の指も呪力解放、各地で被害が出始めていることを伝えます。
呪術廻戦「渋谷事変編」の宿儺
菜々子、美々子、漏瑚に指を献上される
脹相戦で虎杖が気絶した後、虎杖の体の支配権を宿儺に与えるべく、菜々子と美々子が1本、漏瑚が10本の「指」を献上、宿儺は表に出て三人に願いごとを聞きます。
菜々子と美々子は偽夏油の抹殺、完了すればもう1本の指の在り処を教えると主張しますが、指1本で指図された宿儺は二人を抹殺、漏瑚に願い事を聞きました。漏瑚の願いは「宿儺の完全復活」であり、そのための縛りを渋谷で設けてほしいと伝えられますが、宿儺には宿儺の計画があり、縛りは必要ないと返します。
しかし、指10本のお礼をするため、もし一撃でも自分に入れられれば、漏瑚達呪霊組の下につくと提言、宿儺は漏瑚との戦闘を開始しました。
特級呪霊「漏瑚」を撃破、裏梅と再会
宿儺は漏瑚と渋谷を舞台に大暴れ、極ノ番「隕」を発動されると、パンダ・日下部・呪詛士達の元に出向いてギリギリまで動くことを禁止するなどして遊びます。隕石の上で漏瑚と対峙すると、火力での直接対決を提案、宿儺は「■開(フーガ)」を発動して漏瑚を撃破しました。
宿儺は、散りゆく漏瑚に対して理想を掴み取る「飢え」が足りなかったことを伝えますが、同時に千年前含めても漏瑚は強い方であり、そのことを誇れと伝えます。
漏瑚が消滅すると、宿儺の後ろに裏梅が登場、思わず宿儺も懐かしさに驚きますが、伏黒が魔虚羅を召喚したことで宿儺は出向くこととなり、再会が近いことだけを裏梅に伝えてその場を去りました。
魔虚羅を撃破、虎杖に罪を与える
伏黒の元に到着した宿儺は重面春太を救出、伏黒を治療し、召喚の儀式をなかったことにするため魔虚羅の撃破に向かいます。魔虚羅を相手に宿儺は「味見」と楽しみを表現、戦闘中の観察により魔虚羅の能力は「あらゆる事象への適応」であると見抜きました。
魔虚羅の唯一の破り方は「初見の技で適応する前に破る」ことだと判断した宿儺は、領域展開「伏魔御厨子」を発動し、半径140m内の全ての物質・存在が消滅するまで「捌」「解」を浴び続けます。
残ったのは深手の魔虚羅だけであり、宿儺は「開(フーガ)」を放って魔虚羅を消滅させました。重面春太も抹殺した後、肉体の支配権の維持限界を迎えた宿儺は、負傷した伏黒を硝子の元に連れていき、もう一度全てが消えた半径140mの円の前に戻り、虎杖の存在の罪を見せつけました。