「リゼロ(Re:ゼロから始める異世界生活)」原作小説22巻を、ネタバレありであらすじ解説・考察をしていきます。
第21巻では、アウグリア砂丘に到着したスバル達でしたが、砂時間、花畑、瘴気、鉄の扉、ケンタウロスと危機に晒され続け、プレアデス監視塔への困難な道のりと対峙しました。
気を失ったスバルが目覚めると、そこには気を失う直前に見た女性の姿がありました。
21巻のあらすじ・ネタバレ解説はこちら
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リゼロ原作小説22巻1章「大図書館プレイアデス」あらすじネタバレ
再会を果たした一堂は、「賢者」シャウラを含めて車座となり、状況の確認を始めます。
シャウラはスバルの右腕を豪腕で掴んで離さず、スバルは痛みに耐えながら話し合いに参加します。
- シャウラは自分だけど「賢者シャウラ」は自分ではないと思う
- 襟ドナがルグニカ王国の通貨を渡し、銀貨に刻まれているのが「賢者」だと話す
- シャウラがこの銀貨に刻まれている男性が「お師様」だと話す
- レイド、ボルカニカも知り合いで、それぞれ「棒振り」「皮肉屋」と呼ぶ
- 「賢者」は世界で一人しか自分は知らず、それがお師様、「フリューゲル」だと宣言する
シャウラは、スバルを匂いでお師様と判断しており、視覚での人間の識別は性別とサイズくらいしかできていないと話しました。
螺旋階段を上って上層階へ向かう
最下層に竜車とヨーゼフをおいて、スバル達は上層階へと向かいます。
シャウラは、スバルの右腕から離れてなぜか背中にメイリィを背負っていました。
- メイリィが長い螺旋階段に音を上げた時、シャウラが自分から申し出て背負う
- メイリィが遊んでいるシャウラのポニーテールを「スコーピオンテール」と呼び方にこだわる
階段を登っている最中、襟ドナが振り返り、フリューゲルとシャウラの関係性について一つの仮説を立てます。
- 「賢者」フリューゲルは功績の少ない謎の人
- フリューゲルの大樹の上に「フリューゲル参上」と刻まれていたことから、名前が広がった
- フリューゲルは自分の功績をシャウラに押し付けていた
- だから、功績のない「賢者」フリューゲルと、覚えのない「賢者」シャウラが出来上がった
シャウラは、その仮説に対して「お師様ならやりそう」と肯定しました。
歴史の謎の一端に触れることができたと、ユリウスが喜びます。
シャウラが「大図書館プレイアデス」の復活を告げる
上層階に着くと、縦横10メートルの巨大な石の扉が現れます。
エミリア達は、この扉からシャウラに招かれて、プレアデス監視塔の中に招き入れられたのだと説明しました。
そして、シャウラが、全員の前に立って堂々と宣言します。
- 「プレアデス監視塔」は仮の名前で仮の役割
- お師様が戻った以上、本来の名前と役割に戻る
- ここは、知りたいこと、気付きたいことが全て探せる大図書館
- 「大図書館プレイアデス」
そして、スバルの帰還をシャウラが大歓迎しました。
「緑部屋」でレム、パトラッシュと再会する
スバルとラムは、緑の蔦がビッシリと生えている部屋、シャウラ曰く「緑部屋」に入ります。
- 緑部屋は、部屋自体が精霊
- 意思はないため会話することはできない
- 一度に部屋に入れる人数の制限があり、スバルが入ると入口が蔦で塞がれる
- 中にいるものを癒すが、レムの状態には効果がない
- レムを心配するラムに対し、緑の椅子を用意する
スバルは、地下で無理をしてくれたパトラッシュを労わり、レムの顔を見てホッとします。
ラムはレムを見守るために緑部屋に残ると話し、スバルはエミリア達に合流します。
シャウラが「大図書館プレイアデス」の階層の説明を始める
スバルが戻ると、シャウラが「大図書館プレイアデス」についての説明を開始します。
- 六階層(竜車と地竜ヨーゼスがいるフロア):アステローべ
- 五階層(入り口の扉があるフロア):ケラエノ
- 四階層(緑部屋があるフロア):アルキオネ
そして、四階層からはワンフロアではなく、小部屋に区切られており、シャウラも主にこの階層で生活をしていると説明しました。
また、塔に近づく者をひたすら「ヘルズ・スナイプ」で攻撃していると話し、スバル達の時も境界「ディメンジョン・ゲート」が解除されなかったら、当たるまでずっと攻撃し続けていたと話します。
三階層から上は試験会場
シャウラは説明を続け、三階層の名前は「タイゲタ」、そして三階層から上は「書庫に入るための試験会場」だと説明しました。
ここで、ユリウスやエミリアが気落ちしながら状況を説明します。
- スバルが目覚めるまでの二日間、全員で試験に挑戦していた
- 試験はシャウラの案内もあり自由に出入りでき、ペナルティもない
- ただし、そこにあるのは複雑怪奇な謎で、何の手掛かりもない
「試験」という響きに、聖域の「試練」を重ねたスバルは、襟ドナに対して牽制を仕掛けますが、襟ドナも全くこの試験は解けないと袖に降ります。
全員が、スバルに期待していると話しました。
スバルの疑念とシャウラの喜び
スバルは、列の最後方に移動して、小声でシャウラに話しかけます。
- フリューゲルの命令は、「いっそ攻撃してでも絶対に塔に誰も近づけるな」
- であれば、既に塔の中に入った「俺と仲間達には絶対に危害を加えるな」
シャウラは、スバルのお願いを、新しいフリューゲルの命令として覚え、受け入れます。
スバルは、続けて、二つの名前の階層を挙げて確認します。
- 一階層:マイア
- 二階層:エレクトラ
それはまだシャウラから説明されていない階層の名前でしたが、スバルは階層の名前を告げ、シャウラがその名前ですと肯定します。
そして、「メローぺはどこにある?」とスバルは聞きました。
- 「メローペ」はゼロ層にある
- 場所は、お師様が去った後にできたので知らないはず
スバルは、シャウラが六階層を「最下層」と呼ばなかったことから、ゼロ層は地下にあるだろうと推測すると、シャウラがハッキリとした声で「ダメっすよ」と告げます。
- まだ条件が満たされていない
- お師様が道の途中で自分に会いに来てくれただけで自分は満足
シャウラの断固とした姿勢を見て、スバルはこれ以上の質問をやめます。
シャウラは、本当に愛おしそうにスバルを見て、改めて「賢人」フリューゲルの帰還への喜びをスバルに伝えました。
リゼロ原作小説22巻1章の考察、ネタバレ解説
ルグニカの通貨を作ったのはファルセイルか
こちらはネタバレ解説となります。
ルグニカ王国の通貨となっている三英傑ですが、通貨を作れる権力があり、三英傑の知り合いのルグニカ王国の人間は最後の獅子王ファルセイルだけです。
ファルセイルはプレアデス監視塔でボルカニカ、レイド、フリューゲルとも一緒に過ごしていたことが明らかとなっており、三人の本当の姿を知っています。
フリューゲルはシャウラを名乗って功績を押し付けていましたが、これは暗に「シャウラのことを忘れていないよ」というメッセージの意味もあったのかもしれません。
シャウラが言及した「ディメンジョンゲート」とは
「ディメンジョンゲート」はアウグリア砂丘に砂時間を起こしていた結界のことです。
プレアデス監視塔に地上からたどり着くための唯一の扉であり、ベアトリスとスバルの魔法に接触して解除されました。
自然発生した扉をフリューゲルが名付けたのか、陰魔法の術式等で構築したのかは不明ですが、後者の方が可能性としては高いのではと思います。
ゼロ層「メローぺ」の目的と場所
ゼロ層「メローぺ」が地下にあることが示唆され、「鉄の扉」があった空間がそれだと思われます。
シャウラがスバルに対して「三つ」と呟き、その後に「まだ準備ができていない」と忠告していたことから、「メローぺ」に行くためには、全ての魔女因子を取り込み「賢人」になることが必須であると思われます。
また、ゼロ層「メローぺ」はフリューゲルが旅立った後にできたため、サテラを封印した場所に繋がっている可能性が高そうです。
リゼロ原作小説22巻2章「白い星空のアステリズム」あらすじネタバレ
スバル達は、「緑部屋」の対極に位置する部屋に移動し、そこから三階層「タイゲタ」への階段を登ります。
- 白い何もない空間が無限に広がる
- 地面も天井も壁も全てが真っ白
- 存在するのは、階段への入り口と正面の浮かぶ石版『モノリス』
試練を始めるためには、モノリスに触れれば良いと言われ、エミリアがカウントダウンを始めてスバルが触れます。
- モノリスが大量に複製され、部屋中に不規則に移動する
- 頭の中で『シャウラに滅ぼされし英勇、彼の者の最も輝かしきに触れよ』と声がする
スバルが驚く姿を見て、エミリアやユリウスがニンマリとし、試練が開始されます。
エミリア達スバルに情報を共有する
これまでの挑戦で、「試験」について分かったことをスバルに共有します。
- 任意のモノリスに触れると、元のモノリス以外を残して消える
- 再度、元のモノリスに触れると試験が開始される
- 全ての選択肢を根性で触れても正解にはならない
シャウラに過去に殺した英雄の名前を聞き出す役を、ユリウスとベアトリスに任せ、スバル達は話し合いを続けます。
その中で、エミリアが聖域の「試練」とこの「試験」が似ていると話します。
- 出題者の性格が悪い
- 無制限に挑戦することができる
- 三つの問題が用意されている
スバルはエキドナの気配を感じつつ、「困難ではあるが正解にたどりつけない訳ではない」と考え、シャウラの記憶に頼ることが間違っているのではと考えました。
上空からみる「モノリス」が導く答え
試験の声が示す「シャウラ」が、今近くにいる「シャウラでない」のだとしたらとスバルは仮定し、ベアトリスの陰魔法「ムラク」を使って上空を飛び、上からモノリスを見渡します。
そこで、スバルは答えを見つけることができました。
- 「シャウラ」という星は、「蠍の針」という意味をもつ星
- 蠍の針によって命を落とし、星座になった英雄の名前はオリオン
- モノリスはオリオン座の星座の並び、アステリズムをなぞっていた
そして、オリオン座の中の「最も輝く星」として、スバルは二つの選択肢を挙げます。
- リゲル:恒常的に明るい
- ペテルギウス:時々強い光を放つ
スバルは自分は「リゲル」が好みだと言い、リゲルの位置にあるモノリスに触れると、白い光が部屋を包み込み、部屋中に書架が並ぶ部屋が現れました。
スバルは異世界転生してきた人間にしか解けない設問を用意していたことに驚き、フリューゲルの性格の悪さを叫びます。
「テュフォン」の本を目にしたスバルに変化が起きる
書架には人の名前を題名に記した本が無作為に並び、エミリアが無造作に中を見ても変化はありません。
しかし、スバルが偶然「傲慢の魔女」テュフォンの本を見つけて中を見ます。
すると、世界が暗転し、スバルが本の中の世界に引きずり込まれました。
- 幼少のテュフォンと父親がいる
- テュフォンは父親の仕事を見て、罪に対する罰の在り方を学び、罪を罪と判断するための天秤を求めて、頭を悩ませる
- ある時、父親のグラスを割ってしまい、己の犯した罪に与えられる罰を覚悟しながら、父親に謝罪する
- 父親は、罪を罪と自覚して謝れたことは偉いと、テュフォンを撫でで許す
- テュフォンは「善悪」を正しく分けることができなくとも、「罪を犯した物は心の中に罪の意識がある」と自らが求めた天秤を見つける
- それから、テュフォンは周囲の人々に問いかけ続ける
- 街の人も、父も、誰もいなくなる
スバルが本の世界の中で体験したことは、傲慢の魔女テュフォンの始まりでした。
追体験の世界に入り込む条件と課題
スバル達は、本の追体験の世界に入る条件を、「見知った相手の本を読むこと」だと考えます。
- スバルがテュフォンの説明をしてから、ベアトリスがその本を読んでも追体験が起きない
- ユリウスがかつて自分が倒した相手、ヴォラキア帝国の元将軍「九神将」バルロイ・テメグリフの本を読んで追体験する
追体験の条件が定まった所で、襟ドナが書架の多さを指し示しながら、「過去から今までの全ての故人の本があるとして、目的の誰かの本を探すのに、どれだけ時間がかかる?」と状況の難しさを説明しました。
リゼロ原作小説22巻2章の考察、ネタバレ解説
「監視塔の試験」と「墓所の試練」は同一人物によって作られた?
試験や試練の仕組みは、400年経過後も発動していることから、魔法ではなく「術式」である可能性が高いです。
また、当時の時代で術式に精通しているのはエキドナであるため、プレアデス監視塔の術式もエキドナが作った可能性が高いと思われます。
ゼロ層以外はフリューゲルが滞在中に作られていることから、フリューゲルとエキドナにも交流があったことが考えられ、ここからエキドナとジュースに親交があったことが説明がつきます。
異世界転生してきた人間にしか解けない設問を設けた理由
三階層タイゲタの書庫の試験は、異世界転生してきた人間、むしろスバルにしか解くことのできない設問です。
つまり、フリューゲルは「スバル以外のパーティーにプレアデス監視塔の試験をクリアさせるつもりがない」と考えることができます。
一階層のモノリスのことも考えると、スバルとエミリアが存在しない限り解けないので、大図書館プレイアデスは「フリューゲルがスバルとエミリアのために用意した場所」であると考えることができるでしょう。
リゼロ原作小説22巻3章「タイゲタの書庫」あらすじネタバレ
スバル達はその後も書架の調査を続けますが、新しい発見はありません。
休憩中にスバルはメイリィと話し、メイリィの生い立ちについて聞きました。
- 元々は捨て子
- おそらく「魔操の加護」が原因で森に捨てられ、魔獣に育てられた
- そこに「ママ」が現れて拾われ、5、6年前から命令を受けて仕事をするようになった
メイリィは、両親の本があるとしても興味はないと話します。
二人で話をしているところに、エミリアが現れて休憩に参加します。
「タイゲタの書庫」を諦めて別の手段を探る
ユリウスと襟ドナも合流し、「死者の書」の並び方の基準も不明だと共有しました。
スバル達は、膨大な「死者の書」を所蔵するタイゲタの書庫を、自分達だけで活用することを諦めます。
- スバル・エミリア:二階層への階段を探す
- ユリウス:王国に連絡し、大量増員で書庫を整理する
ユリウスの提案に対し、人手が増えることには賛成しつつも、襟ドナが恐怖を感じると話します。
スバルがシャウラを呼ぶと、試験を終えずに外に出ようとした場合、シャウラが「番人」として無条件に襲いかかると話をしました。
襟ドナは、シャウラを見て「五個」のプレアデス監視塔を守るための約束事があるだろうと指摘し、シャウラが話し始めます。
- 試験を終えずに去ることを禁ず
- 試験の決まりに反することを禁ず
- 書庫への不敬を禁ず
- 塔そのものへの破壊行為を禁ず
このどれかをスバル達が違反した場合、シャウラはそうだと分かり、自分も「お姉様達」も絶対に誤魔化せないと話しました。
「試験」を終えるため、二階層への階段を探す
シャウラ襲撃のルールを把握したスバル達は、王国に連絡することができないことを理解し、「試験」を終えることを目指して二階層「エレクトラ」を目指します。
三階層の書庫の中を探しても階段は見つからず、エミリアが「プレアデス監視塔を建造した人はイジワルだから」と、四階層、五階層のどこかにあるのかもしれないと話します。
二階層への階段は、レム達が休む「緑部屋」の隣の空室、そこに突如として出現していました。
リゼロ原作小説22巻3章の考察、ネタバレ解説
襟ドナとシャウラで監視塔のルールの数が違う理由
襟ドナはプレアデス監視塔に来ることが宿命であり、ルールの数も知識としてインプットされている可能性が高いです。
ここからはネタバレ解説です。
実際、シャウラはプレアデス監視塔のルールを一つ隠しています。そして、シャウラが隠している最後のルールこそが重要なものになります。
シャウラが言及した「お姉様達」とは
タイゲタの各階層の名前は、プレアデス星団にまつわる「プレアイデス7姉妹」の名前がついています。
その為、「お姉様達」は各フロアのことを指していると考えられ、ルールを誰かが破ると各フロアの「お姉様」が検知し、シャウラに伝える仕組みとなっているものと思われます。
リゼロ原作小説22巻4章「棒振り」あらすじネタバレ
スバル達が階段を上っていくと、突然二階層「エレクトラ」に到着します。
- 三階層と同じく地面、壁、天井の全てが白い空間
- モノリスの代わりに「剣」が置かれている
スバルが剣に触れると、試練が開始され、頭の中に「天剣に至りし愚者、彼の者の許しを得よ」と声が響きます。
剣があった場所に「剣聖レイド」が現れ、圧倒的な存在感の前に全員が最大限の警戒をし、シャウラが泡を吹いて気絶しました。
- レイドがユリウスのことを「子分」に似てると言う
- 自分に話を聞きたければ、一歩でも動かしてみろと話す
ユリウスが騎士を名乗り、レイドと対峙します。
剣聖レイド vs 近衛騎士ユリウス・ユークリウス
騎士剣を構えたユリウスが、剣聖レイドに「選定の剣」を渡そうとしますが、レイドは剣ではなく「箸」を構えます。
- ユリウスの全力の一撃がレイドに襲いかかる
- レイドがユリウスの全力を「箸」で受け止め、「箸」で反撃し続ける
- ユリウスの危機に襟ドナが我を忘れて魔法「ジラルド」を唱えて熱線をレイドに放つ
- 熱線もレイドの「箸」によって斬られて霧散する
- オドの消費で襟ドナが気を失う
- ユリウスの騎士剣が折られる
- レイドが拳骨でユリウスを気絶させ、襟ドナの横に並べる
本来の「精霊騎士」としての戦い方ができないとはいえ、最優の騎士、ユリウスが数十秒でレイドの前に何もできずに倒れました。
剣聖レイド vs エミリア
エミリアは、氷魔法の結界「アイスブランド・アーツ、アイシクルライン」を展開しながら、レイドに勝利条件を相談します。
- ユリウスとの戦いでレイドは「一歩以上」動いていた
- レイドは「言葉の勢い」だと受け流す
- エミリアが改めて「一歩」でも動かせたら勝利にして欲しいとお願いする
- レイドは直言するエミリアを気に入り、勝利条件を受け入れる
アイシクルラインの中に氷のマナが注ぎ込まれて行き、レイドの周りに無数の氷の武器が顕現、一気にレイドに襲いかかります。
レイドは箸で氷武器を破壊していきますが、スケベ心でエミリアの胸を箸で撫でた瞬間、その隙を見逃さなかったエミリアに一撃を入れられ、悶絶しました。
- レイドは痛みに悶絶して転げ回る
- 一歩以上動いたため、エミリアの勝利を認める
- 塔にいるのは7人、「次」は誰が挑戦するのかと聞いてくる
レイドは、スバルの呼び方を「雑魚」から「稚魚」に変更しました。
「剣聖」レイドは「無理矢理」起きていた
スバル達は、一人ずつレイドを突破しなくてはいけないという条件を出したレイドに抗議しますが、レイドはそれを受け付けません。
- 元々は、全員でレイドと対峙し、打倒するというのが試験の内容
- 無理矢理目覚めて、一人ずつ一歩でも動かせたら勝利という条件に変更した
- 今の方が楽だろう
状況が整理されたところで、メイリィが一度戻って、負傷者の治療をしながら作戦を考え直すことを提案しました。
レイドもやる気が削がれたと話し、スバル達は一度戻ることにします。
ラムと相談するスバル達
「緑部屋」にユリウスや襟ドナの治療を任せ、スバル達は状況の整理をしていきます。
- ユリウスは騎士剣を折られ、復活できる心配
- 襟ドナがオドを削ってまで魔法を連発した理由が不明
- 相手の赤い髪の眼帯の男が誰だったのかが不明
スバル達がラインハルト級の強さだったと話すと、ラムがラインハルトに並ぶ猛者を並べます。
- ヴォラキア帝国:一将「青き雷光」セシルス・セグムント
- グステコ聖王国:「狂皇子」
- カララギ都市国家:「礼賛者」ハリベル
しかし、そのどれもが赤い髪の眼帯の男、という特徴とは合わないと話します。
そこにシャウラが目覚め、記憶を取り戻すと、叫びながらあの男は「剣聖レイド」だとスバル達に話しました。
ユリウスの意地
「剣聖レイド」の弱点がないかを確認するため、スバルは知識オタクのユリウスの元を訪れます。
しかし、緑部屋には寝ているはずのユリウスの姿が消えていました。
ユリウスは、二階層エレクトラで「選定の剣」を手に取り、再び剣聖レイドと対峙します。
リゼロ原作小説22巻4章の考察、ネタバレ解説
レイドがユリウスを「子分」と似ていると言った理由
剣聖レイドは400年前の時代の存在である為、当時の子分も既に命を終えている可能性が高いです。
ここからはネタバレ考察です。
子分の魂も「魂の回廊」を通じてオド:ラグナに還り、魂の再利用がされているものと考えられます。
そのため、「レイドの子分の魂」で新しく生を受けたのがユリウスである可能性が高く、だからこそレイドはユリウスに目をかけ、鍛え導こうとしているのだと思われます。
襟ドナがレイドに魔法を放った理由
襟ドナは、恐らくこの時点でのユリウスではレイドに勝てないことを理解していました。
襟ドナにとって、アナスタシアは家族であり、アナにとって大切なユリウスを守りたいというのが今持っている心情です。
戦闘が続くとユリウスが失われてしまう可能性がある為、襟ドナは混乱したように魔法を放ったものと思われます。
レイドがスバルの呼び方を「稚魚」に変えた理由
レイドは最初スバルのことを「雑魚」と呼んでいましたが、途中から呼び方が「稚魚」に変わっています。
これは、スバルが「賢人候補」であることにレイドが気付いたためと思われます。
レイドがシャウラのことを覚えていなかった理由
シャウラはレイドの姿を見て泡を吹いて倒れてしまいますが、レイドはシャウラを見ても誰だか気付きません。
「エレクトラ」にいるレイドは、剣を振り始めてから三ヶ月と言及していたことから、まだシャウラとの思い出を持っていない存在なのだと思われます。
レイドの魂を複製した人物はおそらくエキドナですが、なぜこの時期のレイドの魂を複製に使ったのかは不明です。
リゼロ原作小説22巻5章「ユリウス・ユークリウス」あらすじネタバレ
ユリウスは、主や友、精霊との絆を失い、自分が積み重ねてきたものを「剣」に求めます。
しかし、その剣さえも、剣聖レイドの箸にすら相手にされない状況が続き、ついには二度目の気絶を味わうことになりました。
二階層「エレクトラ」に到着したスバルは、気絶しているユリウスを担いで、階段を降りていきます。
剣聖レイドの年齢
階段を降りる途中で、ユリウスは目覚めます。
スバルから相手が剣聖レイドだったと言われ、自分も気付いていたと話します。
- 「棒振り」はレイドについて記載される文献にも出てくる
- 武器を選ばないことからついた尊称
- ルグニカ王国の金貨の「レイド」とは年齢に差があるように見える
- 上にいるレイドは、随分若い年齢のもの
- シャウラのことを知らず、剣を振って三ヶ月だと話していた
スバルは、ユリウスが最初に気絶した後に、エミリアが試験を突破したことを伝えます。
ユリウスは、長い息を吐きました。
ユリウスの心境をスバルは理解する
ユリウスは、ボロボロの体で一人で歩くことも困難な中、スバルに「下ろしてくれ」と頼みます。
アナスタシア様にだけは、無様な姿を見られたくないと、断るスバルに対して強引に身をよじって地面に落下します。
ユリウスの心境は、スバルにとって身近にあったもので、奇しくも王都の練兵場でユリウスに向かっていった理由に近いものだと感じていました。
一人になりたがるユリウスに、スバルは一人にしないと言い、強引に肩を貸して、支えながら階段を降りていきます。
ユリウスは、一言「すまない」と言いました。
リゼロ原作小説22巻6章「塔共同生活のすヽめ」あらすじネタバレ
スバルとエミリアは、ユリウスを緑部屋に連れていき、緑のベッドの上に寝かせます。
パトラッシュにユリウスの監視を頼み、二人は緑部屋を出ます。
レイドが致命傷にならない浅い傷を負わせていたことから、比較的早めに回復するでしょうとエミリアが言いました。
二階層「エレクトラ」突破のヒントを探る
ユリウスが負傷を回復している間、全員で集まり、二階層「エレクトラ」の突破方法について話し合います。
- シャウラがレイドに弱点はないと話す
- 美人に弱いから、美人はきっと通れると言う
- 本気でかかると、相手も本気になる
- エミリアの一撃が入ったのは、憎悪のない攻撃だったため
レイドの突破方法については、「相手を本気にさせず、その上で条件をクリアする」というものになります。
曖昧な答えに頭を悩ませる一同に、シャウラは「ここで自分と何十年、何百年と一緒に暮らせばいい」と笑って提案しました。
プレアデス監視塔での生活
レイド攻略の話が行き詰まり、全員の空腹が頂点を迎えたため、話は一度中断され、食事の準備が始まります。
- エミリアが緑部屋の精霊が浄化した水をバケツで運ぶ
- 今日の料理当番はエミリアとラム
- スバルとベアトリスは、プレアデス監視塔のマッピングをする
- 塔の構造の不自然さにスバルが気持ち悪さを感じる
- 食事の準備ができ、ユリウスが謝罪し全員受け入れる
- シャウラが料理に感嘆し、エミリアに弟子入りを求める
ラムはスバルの認識とは異なり、家事全般を普通にこなすことができていました。
食糧は1ヶ月分ほど用意してきていましたが、予想以上のペースで消費されていくだろうと予感しています。
塔に再び鳥が現れる
スバルは食事後、眠りにつくベアトリス、エミリアと別れて緑部屋に向かいます。
そこにはユリウスの姿がありました。
- ユリウスはアナスタシアの目覚めを待とうとしていた
- 緑部屋には人数制限があるため、ユリウスはスバルに譲る
- スバルは、自分の用事が済んだら起こしにいくと伝える
スバルは緑部屋の中に入り、レムとパトラッシュ、襟ドナの姿を確認します。
寝落ちしたスバルを、パトラッシュが揺すって起こすと、襟ドナの姿がいなくなっており、スバルは慌てて追いかけます。
- 塔の中に鳥が飛んでいるのを発見
- 周りに相談することも検討するが、鳥を見失わないように追いかけることを決断
- 通路の先で鳥が消える
- 通路の壁の一部に幻が展開されており、先へ進むことのできる場所を見つける
スバルが隠された通路の先を進んでいくと、そこには広大な砂丘と星空を見渡すことのできるバルコニーがあり、襟ドナと無数の白い鳥が佇んでいました。
バルコニーの上に導かれる三人
バルコニーに大小、色、種類など様々な鳥が50羽程おり、その全てが羽音も立てずに静寂を守っています。
ここにいる理由を襟ドナに問い、襟ドナが話し始めます。
- 自分は緑部屋で目覚め、外を散歩していたら鳥を見つけ、ここに導かれた
- 反対に、スバルこそ本当に何者なんだ?と返す
- 白鯨討伐の論功式後、アナスタシアがスバルの素性調査をしたが何も出てこない
- 騎士叙勲、プリステラでの強欲の討伐を始めとした獅子奮迅、シャウラの方には面識があり、三階層「タイゲタ」の試験も一発回答する
襟ドナにとってスバルは間違いなく警戒するべき対象であり、しかし、敵ではないと認識していると話します。
スバルは、この場所について襟ドナと相談します。
- 砂丘が見渡せるこのバルコニーは、恐らくシャウラが侵入者を攻撃する場所
- 鳥は、体温はあり、敵対心は感じない。ただし、全羽こちらを見ている
- 鳥の正体を探ろう
アナスタシアは変わらずオドの底で眠っているとされ、長時間体を借りている襟ドナにも焦燥感がありました。
身を削ってまで、短い命で王を目指す理由を問われ、襟ドナは「望まれたからだ」とアナスタシアが玉座を求める理由を告げました。
そこに、新しい足音が聞こえて来ます。
- 鳥に導かれて新しい足音がこちらに向かってくる
- それまで沈黙を守っていた鳥が一斉に飛び立つ
通路の先からユリウス・ユークリウスが現れ、「今の話はどういうことなんだ?」と問いかけました。
リゼロ原作小説22巻6章の考察、ネタバレ解説
レイドの目的は鍛えることか
レイドは圧倒的な力を持っているにも関わらず、試験を受ける者を深くは傷つけないことが分かったことから、目的が「試験を受ける者の成長を促すこと」であるように思えます。
ユリウスを「子分」と言及していることからも、ユリウスを覚醒させるための存在として、二階層エレクトラの試験官として配置されたのかもしれません。
「白い鳥」は何を意味する?
全ての鳥が静寂を保つなど、同じ行動を取っているため、普通の鳥ではないことは確かです。
統一した行動を取っていることからも、意思は統一されていると考えることができ、特定の存在に操られているものと考えるのが自然でしょう。
「白い鳥」はスバル達をプレアデス監視塔に導き、スバルをバルコニーに導いていることから、立場としては味方である可能性が高いです。
フリューゲルは「翼」を意味する言葉であることから、「白い鳥」はオドラグナにいるフリューゲルが、細かな情報を集めたり、世界に干渉するための手段なのではないかと予想されます。
アナスタシアが玉座を求めるのが「望まれたから」である理由
「望まれたから王様になりたい」というのは、玉座の間での「ウチはウチの国が欲しい」という発言と矛盾しています。
また、王都でスバルに話した「どこまで行けるかを知りたい」発言から、アナスタシアが周囲の期待に流されて自分の行動を決める可能性は低いと思われます。
つまり発言の解釈については、「『欲しい物』から玉座につくことを望まれた」と捉えるのが適切であり、その相手は「ユリウス・ユークリウス」が濃厚です。
これらのことを総合的に考慮すると、アナスタシアはユリウスに一目惚れしている可能性が浮上します。
リゼロ原作小説22巻7章「■■■・■■■」あらすじネタバレ
バルコニーに現れたユリウスは、アナスタシアの体の異変から話を聞いていたと告げ、状況の説明を求めます。
- プリステラの都市庁舎で大罪司教に襲撃された際、緊急避難でアナスタシアと入れ替わる
- 入れ替わりをした後、元に戻ることができなくなる
- スバルに見破られたため、自分の正体を話す
スバルに見抜けて、「一の騎士」である自分がアナスタシアではないことに気付けなかったと、ユリウスは苦々しい表情を浮かべます。
スバルは、ユリウスが皆の記憶から零れ落ち、混乱状況にあったせいだと伝えますが、「一の騎士」は常に信頼に応えるべきものだと、跳ね返されてしまいました。
襟ドナがユリウスを助けた不自然な理由
襟ドナは、アナスタシアとは一般的な精霊と精霊術師のような契約関係にはないと話します。
一方で、昔からの仲であり、アナが好きで、家族のように想っている、だから助けたいと率直に話しました。ユリウスは、その言葉を信じます。
一方で、アナスタシアのオドを削って二階層「エレクトラ」で魔法を放った理由を問い詰めます。
- あの時点ではレイドの意図は不明
- ユリウスを失う訳には行かないため、助けるために魔法を使った
- また、背中を向けていたレイドにも隙があるように見えた
襟ドナは魔法を使った判断は自分のミスだと認め、ユリウスはその言葉を信じると話します。
スバルは納得できないと反論しかけますが、陣営内部の問題だと言われ、またも突き返されます。
ユリウスが感じる悔しさ
明日、アナスタシアが襟ドナに入れ替わっていることをエミリア達にも話すことを決め、三人は監視塔プレアデスの中に戻ろうとします。
スバルは、態度を変えないユリウスに対して、俺に何か言いたいことはないのか、と聞きます。
ユリウスは、それを肯定し、しかしいずれの行動もスバルの配慮と思いやりによるものだろうと言います。
ただし、アナスタシアにもスバルにも、自分を騎士足り得ぬと思われたくはなかった、と悔しそうな表情を見せました。
塔の中に戻ったスバルはラムと会う
スバルは、一人だけ少しの間バルコニーに残り、頭を冷やしてから監視塔の中に戻ります。
通路にはラムがいて、就寝前に少し話をします。
- スバルがしょぼくれた顔をしているので励ます
- ユリウスとの喧嘩を察する
- レイドの寝込みを襲えるかを確認しにいったが、無理と判断して途中で引き返して来た
ラムも、レイド攻略のヒントを探しており、スバルも朝までに少しでも攻略法の手掛かりを探そうと考えます。
そして、状況を大きく進める一手を見つけ、足取りを軽くしてスバルは別の部屋へ向かいました。
異世界転生して来たスバル
スバルは緑部屋で目覚め、エミリア、ベアトリスが心配そう見つめ、パトラッシュが頬ずりしてきます。
しかし、スバルの反応はどこかおかしく、「異世界召喚てヤツ!?」と、状況を確認して叫びました。
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